2021.02.20 2021年2月・3月の診療時間変更について
2月24日(水)
午前:通常通り(8時30分~12時00分)
午後:13時30分~15時30分まで
3月3日(水)
午前:通常通り(8時30分~12時00分)
午後:14時10分~17時30分まで
3月5日(金)
午前:通常通り(8時30分~12時00分)
午後:13時30分~15時30分まで
3月10日(水)
午前:通常通り(8時30分~12時00分)
午後:13時30分~15時30分まで
3月17日(水)
午前:通常通り(8時30分~12時00分)
午後:14時10分~17時30分
3月24日(水)
午前:通常通り(8時30分~12時00分)
午後:13時30分~15時30分まで
よろしくお願いいたします。
2021.02.22 病児保育室「あんず」のチョットアノネ:No.45「花粉による皮膚炎」
花粉による4つの病気
毎年2月下旬になるとスギ花粉症が始まります。花粉によって引き起こされる病気は主に次の4つです。①アレルギー性鼻炎…季節性のアレルギー性鼻炎(症状の始まりと終了が決まっている)です。くしゃみ、鼻水、鼻閉が主な症状です。花粉が飛散する期間に症状がみられます。スギ以外の花粉でもみられます。②アレルギー性結膜炎…涙、眼のかゆみ、充血などの症状です。③花粉・食物アレルギー症候群(口腔アレルギー症候群ともいいます)…ある種の花粉症では、ある果物や野菜などを食べると口の中を中心に、口がかゆい、舌がかゆい、唇がかゆい、ノドの奥がイガイガする、口の中がピリピリするなどのアレルギー症状をおこします。花粉のアレルギーを起こす部分と果物・野菜の成分の構造が似ているためといわれています(交差反応といいます)。④花粉皮膚炎…花粉が皮膚に直接影響を与えて顔や首などに赤い発疹ができたりかゆくなります。
花粉皮膚炎
鼻や眼に花粉(異物)が侵入すると、体にとって有害な異物を排除しようとする免疫機構が働いて、くしゃみや鼻水が出たり、涙がでたりします。皮膚でも花粉が入ろうとすると花粉を追い出そうとしてアレルギーを引き起こします。ふつうスギ花粉のような大きさのものは、体に入ることができませんが湿疹があったり乾燥肌で皮膚のバリアー機能(体外からの異物の侵入を防いだり、体内から水分の蒸発を防いだりする皮膚の働き)が低下していると花粉(異物)が入りやすくなります。異物が皮膚を通して入りアレルギーを起こすようになることを経皮感作といいます。スギ花粉で起こることが代表的ですが、ブタクサやヨモギなどでもみられます。花粉皮膚炎が生じてかゆくても、できるだけ掻かないようにしましょう。掻くことは皮膚のバリアー機能を壊してしまい症状が悪くなります。花粉皮膚炎を起こしたらステロイド軟膏を塗ったり、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬を服用します。
花粉皮膚炎を防ぐために
アトピー性皮膚炎や湿疹はきちんと治療しておくようにします。保湿剤などのスキンケアで皮膚のバリアー機能を補う、常に皮膚を清潔に保つ、マスクやメガネで顔を保護する、まめな掃除で部屋を清潔に保つように心がけます(ほこり、ダニ、食べかす、カビを取り除くことも大切)。
現在流行している病気は何ですか?
宮城県内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 突発性発疹、 第3位 溶連菌感染症
亘理郡内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 溶連菌感染症、 第3位 アデノウイルス感染症
ヒロミ小児科病児保育室「あんず」より。
梅の花が咲き始め、徐々に暖かい季節となってきました。発熱や、喉の痛みを訴えるお子さんが出ていますので、うがい手洗い・食事・休息を十分にとり過ごしていきましょう。病児保育室利用には登録が必要となります。
病児保育室「あんず」専用電話 0223-35-6455
2021.01.25 病児保育室「あんず」のチョットアノネ:No.44 慢性便秘症について
便秘とは
食物を食べると食べ物は腸で栄養分と大半の水分が吸収され残ったものが便として排出されます。便が腸の中に長くとどまっていると水分が体内に多く吸収されて、便が硬くなってしまします。排便の回数が少なかったり便が出にくい状態になっていれば便秘と考えます。週に排便の回数が3回未満だと便秘が疑われますが、毎日排便があっても排便の時に痛みがあったり、スッキリとした排便でない場合は便秘の可能性があります。健康な便であれば固形成分約1/4に対して約3/4は水分といわれ、便に含まれる水分の量によって便の硬さや形が決まります。便の硬さや形の理想は、表面がなめらかでやわらかい、いわゆる「バナナ状」の便です。便を評価するための国際的な指標としてブリストル便形状スケールがあります。(図)
便秘を疑う症状
子どもの10人に1人くらいか、それよりもやや多いくらいの人が便秘と考えられています。排便の回数が少ないという事の他に、次のような症状があれば便秘の疑いがあります。不機嫌で元気がない、食欲がない、トイレを嫌がる、トイレでなくオムツに排便する、排便するのを嫌がったり我慢する、ねっとりした便が少しずつ出る、いつのまにか下着に便がついている、オナラの回数が多く臭いがきついなどです。
慢性便秘症
週に2回以下の排便回数で排便時に痛みを伴う状態が1か月以上続けば慢性便秘症です。治療しないで放っておくとどんどん悪化します。治療は、①規則正しい生活をする、②バランスよくきちんと食事をする、③運動をする、④こまめに水分補給をする、⑤排便を我慢しない、⑥そして治療薬です。便を柔らかくする薬、大腸を動かす薬、浣腸、坐剤、漢方薬などが使用されます。慢性便秘症が疑われる場合には医療機関にご相談ください。半年から数年間の治療が必要になる可能性があります。
現在流行している病気は何ですか?
宮城県内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 突発性発疹、 第3位 溶連菌感染症
亘理郡内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 溶連菌感染症、 第3位 突発性発疹
ヒロミ小児科病児保育室「あんず」より。
お正月が終わり、少しずつ日も長くなって来ましたね。2021年もよろしくお願いします。今後も続く寒さに負けないよう衣服の調整や運動をして健康に過ごしていきましょう!病児保育利用についてお気軽にお問い合わせください。
病児保育室「あんず」専用電話 0223-35-6455
2020.12.28 病児保育室「あんず」のチョットアノネ:No.43 経口補水療法について
経口補水療法(ORT)とは
毎年冬になると感染性胃腸炎が流行します。感染性胃腸炎の90%はウイルスが原因で起こります。感染性胃腸炎になると嘔吐や頻回の下痢により脱水症を引き起こすことになります。脱水症を改善させるために点滴のかわりに水分とイオン(電解質)を口から飲ませることにより治療する方法が経口補水療法です。軽症の脱水症には経口補水療法は非常に有効な治療戦略です。経口補水療法は1960年代後半から1970年前半に発展途上国で流行したコレラという病気の治療に用いられ死亡率が30%から3.6%まで激減させました。コレラとはコレラ菌の感染により米のとぎ汁のような白い水様便が大量に出る病気で脱水症を起こし死に至る病気です。また、世界保健機関(WHO)の統計によるとアフリカ等の開発途上国では年間100万人の脱水症の子どもの命を救っています。経口補水療法は点滴と同じ効果があるといわれています。
経口補水療法の実際
軽症の脱水症では経口補水療法を試みます。軽症脱水症は体重減少が3~5%程度の場合をいいますが、目安では下痢の回数が1日数回、嘔吐の回数が1日1~2回程度は軽症と考えてよいかと思います。中等症の脱水症でも経口補水療法が有効な場合がありますが、改善が見られない場合は速やかに点滴療法に変更する必要があります。飲ませるものは経口補水液(OS-1、アクアライトORS、アクアソリタ等)が最適です。経口補水液は非常に吸収が良いし、脱水症で失われたものを補充するのに最適な組成になっています。スポーツドリンクを使用しても良いかとの意見がありますが、スポーツドリンクではイオン(電解質)の量が少なく、多量に飲ませると体の中の水分(体液)が薄まってしまい不都合が生じる危険があります。
経口補水液の飲ませ方のコツ
体重1kgあたり経口補水液1mlを5分間隔で飲ませましょう。この程度の量でしたら多少の吐き気があって飲める可能性があります。体重10kgの子でしたら10ml、体重15kgの子でしたら15ml、体重20kgの子でしたら20mlを5分ごとに飲ませましょう。1時間飲めるとあまり吐かなくなるため1回量を増やして間隔をあけても良いでしょう。もし吐くようでしたら量を増やさずに同じ量で頑張りましょう。寝てしまったら30分~1時間後に起こして再び経口補水液を飲ませましょう。4時間で体重1kgあたり50ml補給を目標に頑張りましょうです。吐き気が収まったら速やかに母乳、ミルク、炭水化物主体の食事を始めましょう。
経口補液療法から点滴療法へ
嘔吐を繰り返し水分が摂れなく、ぐったりして顔色が悪ければすみやかに点滴が必要です。
現在流行している病気は何ですか?
宮城県内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 突発性発疹、 第3位 溶連菌感染症
亘理郡内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 溶連菌感染症、 第3位 突発性発疹
ヒロミ小児科病児保育室「あんず」より。
先週は積雪が見られ、毎日凍えるような寒さが続いていますね。寒さ対策しっかりしていきましょう!(もちろんウイルス対策も!)
あんず保育室は12/29(火)~1/3(日)までお休みになります。よろしくお願いします。
病児保育室「あんず」専用電話 0223-35-6455
2020.11.20 病児保育室「あんず」のチョットアノネ:No.42 熱性けいれんについて
熱性けいれんとは
38℃以上の発熱に伴ってけいれん発作(ひきつけ)を起こすことをいいます。ただし、けいれんを起こす原因が明らかな疾患(髄膜炎、脳炎、脳症、代謝異常、低血糖、電解質異常、脳腫瘍、頭蓋内出血、てんかん等)によるものは除きます。症状は意識がなくなり、ひきつけの多くは全身が硬くなり(強直)ガクンガクンと震えます。けいれんの持続時間は5分以内が多く、10分以内が90%を占めます。熱性けいれんには年齢依存性の特徴があり、生後6か月から5歳までに経験します(80%が3歳までに起こります)。遺伝的な傾向もあり、熱性けいれんを起こした子どもの父親の40%、母親の25%が熱性けいれんを経験しています。熱性けいれんを誘発するのは、発熱とその原因疾患としてのウイルス感染症です。ウイルス感染症でも特に突発性発疹やインフルエンザが熱性けいれんを引き起こしやすいといわれています。熱性けいれんの回数(一生の間の)は1回が67%、2回が17%、3回が10%、4回以上が6%で、1回だけの人が半数以上です。
熱性けいれんを起こしたら
着ているものをゆるめて様子をみます。強引に口に指や箸(はし)を突っ込まないようにしましょう。食べ物を吐いたら気管に吸い込まれないように体ごと顔を横に向け吐いたものを外に出します。けいれんが5分を経過しても続く場合は救急車をよび医療機関に搬送します。熱性けいれんの多くは数分で止まるので、意識が回復し全身状態が良好ならば救急車でなく平常に医療機関を受診してかまいません。手元にけいれん止めの坐剤(ダイアップ坐剤)を持っている場合もありますが、投与してから薬の効果がでるまでに30分ほどかかるし、意識状態が判断しにくくなるため、最近では積極的な使用は控える方向にあります。熱性けいれんの予防のために主治医の先生と相談の上、けいれん止めの坐剤を使用することがあります。
複雑型熱性けいれん
24時間以内に2回以上けいれんが起きた場合、けいれんが15分以上続いた場合、けいれんの明らかな左右差がある場合は複雑型熱性けいれんと言います。複雑型熱性けいれんは脳波検査が必要です。
熱性けいれんと「てんかん」
熱性けいれんのごく一部ではてんかんが起こってくる場合があります。複雑型熱性けいれんである、家族にてんかんの人がいる、熱性けいれん発症前に神経学的異常や発達異常が認められている、発熱後1時間以内のけいれんの合計4つの因子のうち、2~3因子を認める場合はてんかんになる危険性が10%あると言われています。むしろ90%はてんかんを発症しないと言うべきでしょうか。
現在流行している病気は何ですか?
宮城県内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 突発性発疹、 第3位 溶連菌感染症
亘理郡内では:第1位 感染性胃腸炎、 第2位 溶連菌感染症、 第3位 突発性発疹
ヒロミ小児科病児保育室「あんず」より。
気温が低くなるとともに体で感じる程乾燥の季節になりました。今後も手洗い・うがい、加湿を心がけていきましょう。また、食事も一日三食しっかり摂りウイルスから体を守りましょう。病児保育利用の際は、お医者さんの承諾書が必要になります。お気軽にお問い合わせください。
病児保育室「あんず」専用電話 0223-35-6455